花火とプログラミング【後編】- IoTで変化した花火師たちのフューチャースキル
前回の記事に引き続き「花火とプログラミング」について、新潟県小千谷市片貝町にある有限会社片貝煙火工業さんに取材した内容をお届けしたい。
次に、花火師の松葉大作さんにインタビューを行った。松葉さんは鳥取県出身で花火師を目指して東京に勤務しながら、なんと全国の花火大会を2年間回った結果、「片貝の花火が一番だったのでここに住みたい」と決めたという。
「ちょうど大曲花火大会のプログラミングを終えたので見てください」と言って、打ち上げ花火用の「ファイヤーワークスシミュレーション( FWsim)」というソフトを見せてくださった。筆者は音楽と映像を観ながら、これが大曲の花火大会であがるのかと思うとわくわくした。ちなみに、片貝煙火工業さんが使われているものはこれとは違う国内のソフトで、プログラムをメインの機器に転送するために特別開発されたものだそうだ。
最後に、小学校からパソコンを使うことについてどう感じているのかを聞くと、松葉さんは
「パソコン、私は触らせた方が良いと思ってます。自分が中学生の時に、学校にあったパソコンのタイピングゲームに夢中になり、休み時間によくやっていたのを思い出します。そのお陰?か今でもタッチタイピングは体が覚えているようで、工場でお見せしたパソコンでの仕事もはかどっております。」と言う。
さて、花火師になりたいと鳥取から出てきた松葉さん。まさか毎日コンピュータの前でプログラミングをすることは想定していなかったことだろう。筆者もIoT時代の花火師たちとプログラミングとの関係について取材し、花火師であってもコンピュータを使いこなすフューチャースキルが求められる時代となっていると感じた。